<観劇レポート>劇団そとばこまち「贋作写楽」
【ネタバレ分離】 劇団そとばこまち「贋作写楽」の観劇レポートです。
もくじ
公演前情報
公演・観劇データ
項目 | データ |
---|---|
団体名 | 劇団そとばこまち |
回 | 劇団そとばこまち第125回公演 |
題 | 贋作写楽 |
脚本 | 坂田大地 |
演出 | 坂田大地 |
日時場所 | 2023/11/17(金)~2023/11/19(日) KAAT神奈川芸術劇場・大スタジオ(神奈川県) |
団体の紹介
劇団ホームページにはこんな紹介があります。
劇団そとばこまち
1976年に京都大学の学内サークルとして「劇団卒塔婆小町」が発足、二代目座長辰巳琢朗のもと劇団名を「劇団そとばこまち」に改名。三代目座長上海太郎のもと、川下大洋らと共に、定評ある群集劇により関西小劇場では異例の4000人を超す動員を記録。四代目座長生瀬勝久のもと京都を離れ拠点を大阪へ移動、東京進出やマスコミへの露出など活動の幅を広げ全国区の劇団となる。以降大阪・十三に根ざし、地元の企業やNPO団体などと協働し、地域を盛り上げつつ精力的に劇団活動をしている。2011年12月より七代目座長に坂田大地が就任して以降は、来場者・演劇関係者からも好評の『エンターテインメント時代劇』シリーズと、確かな演技力に裏打ちされた会話劇を中心とした『ハートフルコメディ』シリーズを武器に根強いファンを獲得している。近鉄アート館にて行う公演では2000人以上をコンスタンスに動員、2018年および2019年に行った東京公演でも両公演ともに1000人以上の動員を記録し、名実ともに人気劇団といえる。また2019年には新たな試みとして、舞台作品の映画化に挑戦。映画『のうみん~三人の天草四郎~』を製作し2020年春に劇場にて公開、満員御礼の客入りとなった。その他、吉本興業とのコラボ公演や大阪府のナイトカルチャー創出・発掘事業の一環として『ノンバーバルエンターテインメント時代劇』を上演。また総合学園ヒューマンアカデミーの卒業公演をプロデュースするなど他団体との関わりも密に、多様な活動を行なっている。
事前に分かるストーリーは?
こんな記載を見つけました
「写楽」とはいったい何者なのか?
江戸時代中期に忽然と現れ、誰も見たことのない大胆な大首絵で江戸中の噂をさらい、たった10ヵ月の間に140枚もの絵を残して消えた謎の浮世絵師『東洲斎写楽』。4度も変わる技法。男なのか女なのか。一人なのか複数なのか・・・
阿波の能役者「斎藤十郎兵衛」という説もあるがその真偽は定かではない。そう、真実を知るのは版元の蔦屋重三郎ただ一人。写楽は、偶然が重なり生まれた架空の人物なのだろうか。
老中松平定信による厳しい倹約令が進むなか、世を極楽にしようとする葛飾応為をはじめ絵師達と取締りを強化する長谷川平蔵ら役人たち、定信の命で写楽の正体を突き止めようとする隠密とその陰でうごめく陰謀。江戸市中を巻き込み繰り広げられる痛快活劇!
葛飾北斎役として登場する平成の浮世絵師・東學によるライブペインティングと豪快且つお芝居に溶け込む和太鼓は必見!!
劇団そとばこまちが贈るエンターテインメント時代劇x和太鼓「贋作写楽」乞うご期待!!!!
ネタバレしない程度の情報
観劇日時・上演時間・価格
項目 | データ |
---|---|
観劇日時 | 2023年11月17日 18時00分〜 |
上演時間 | 145分(途中休憩なし) |
価格 | 6000円 全席指定 |
観た直後のtweet
劇団そとばこまち「贋作写楽」145分休無
恥ずかしながら劇団初見。写楽ほか江戸の浮世絵師たちをテーマにした人情系時代劇。殺陣・ダンス・太鼓・三味線等エンタメ系強い芝居かな。へぇこんな作風なのね。壱劇屋をちとマイルドにした感?ストーリ散らかってる感あったけど勢いを楽しめた。オススメ。 pic.twitter.com/oPOlJXLf6W— てっくぱぱ@観劇垢 (@from_techpapa) November 17, 2023
満足度
(4/5点満点)
CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
感想(ネタバレあり)
劇団45周年公演との事。'80年小劇場史の中で登場する歴史的な劇団という認識が強い「そとばこまち」。ただ、実際に観たことはなくて、今更ながらはじめての観劇。群像劇が得意っていうのを読んだ記憶があるのと、舞台写真は和服ばかり。今回も江戸の街、東洲斎写楽をテーマにした群像劇。群像に加えて、ダンス、三味線・太鼓の演奏なども交え、ド派手な照明も加えた派手な舞台。過去からずっとこの作風なのかは分からないけれど、どこか同じ関西初の壱劇屋を、お話的にマイルドに寄せたような賑やかさとスタイル。
置屋から女郎を引き上げる、みたいな話は、割とこの手の時代物演劇ではベタな設定ではあるし、写楽周りの人間関係が若干ごちゃごちゃしていて、ちょっと出演者多すぎ、物語をスッキリさせた方が良いんじゃないかなぁ、とは思うものの。勢いの良い舞台は、観ていて清々しい。145分観終わった後は心地よい疲れ。楽しかったなぁ、という舞台。
客席、割とシニアな年代層も目立つ。辰巳拓郎が出演している事もあるのかもしれないか、そとばこまちの固有のファンだろうか。あと、ギャグがあまりウケていなかったのが気になる。関西だとウケるのか・・・いや、私も関西在住経験あるけれど、ちょっとギャグはツボを外している感覚も受ける(横浜での公演だからウケていない、とは想像できなかった)。楽しめたものの、ちょっと違和感も残る舞台だった。