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<観劇レポート>劇団Q+「ワルプルギスの夜」

#芝居,#劇団Q+

【ネタバレ分離】昨日観た芝居、 劇団Q+「ワルプルギスの夜」の観劇レポートです。

公演前情報

公演・観劇データ

項目データ
団体名劇団Q+
第8回本公演
ワルプルギスの夜
脚本弓月玲
演出柳本順也
日時場所2022/09/29(木)~2022/10/02(日)
萬劇場(東京都)

CoRich 公演URL

団体の紹介

劇団ホームページにはこんな紹介があります。

劇団Q+(げきだんきゅー)は、演出家の柳本順也が主宰する演劇集団。
年一回の本公演に加え、演劇祭や劇場主催コンクールなどで積極的に作品を発表。劇団内の有志メンバーによる企画公演やダンスイベントなどもプロデュースして開催している。

出演者を劇団内外から募りプロ・アマ関係なく意欲的な表現者と創作する舞台は、コメディタッチのエンターテインメントからシリアスな会話劇まで幅広い。演出はデザイナーおよびアートディレクターでもある柳本の美意識を強く反映しており、衣装や舞台美術、宣伝美術へのこだわりが特徴。演者たちのエネルギッシュな芝居と融合するダンスパフォーマンスや楽器の生演奏、プロジェクターを使った映像投影なども魅力である。
もとは神奈川県横浜市で活動していた社会人劇団「横浜スタイル」を前身とし、元メンバーの公演を柳本がプロデュースする形で2014年より活動開始。現在は東京都を拠点に活動している。

劇団Q+

事前に分かるストーリーは?

こんな記載を見つけました

待ちわびた報せがやって来た。
すべての大地と文明が海に沈み、真っ蒼になった惑星…地球。
あそこが私たちの帰る場所だ。
人類が地球を脱して千年。宇宙に散り散りになった同胞たちが、故郷を取り戻すべく月面へと集う。
それは、新たな黎明の兆し――。

ネタバレしない程度の情報

観劇日時・上演時間・価格

項目データ
観劇日時2022年9月30日
19時00分〜
上演時間90分(途中休憩なし)
価格4500円 全席自由

チケット購入方法

劇団のホームページのリンクで、パスマーケットで購入決済しました。
当日受付で、名前を伝えて券をもらいました。

客層・客席の様子

男女比は6:4くらい。
男性は40代upが目立ち、女性は様々な年代がいました。

観劇初心者の方へ

観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。

芝居を表すキーワード
・SF
・ファンタジー
・にぎやか

観た直後のtweet

満足度

★★★★★
★★★★★

(5/5点満点)

CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
ここから先はネタバレあり。
注意してください。

感想(ネタバレあり)

月のコロニーで、日々地球を観測している観測員。200年ほど前?、地球は環境破壊され、海面が上昇し、陸地がなくなった。宇宙に移住した人類は、月・火星・金星に別れて居住。お互いに連絡を取りあっていたが、火星からは連絡が途絶えて久しい。ある日月のコロニーに、宇宙船がやってくる。それは、火星から「無鉄砲に」飛び出してきた3人。月の観測員がスケッチした地球の絵をたまたま見た火星から来た人間は、地球の変化に気がつく。これを機に地球の調査に出かける事になるが、その時に使われたのが、先人たちが残した月面裏側の「核ミサイル」だった・・・と、強引にまとめるとこんなお話。

面白い世界観の話だった。ストーリーを書き下してみると、ちょっとよく分からないSFモノのように思えるけれど、実際の表現はもっと感覚的な、言葉にするのがちょっと難しいフワフワした感覚を描ていてるように感じる。舞台を観ながら思った事を、羅列的に書き下していくと。

原色系の派手な衣装。パンク的なスタイルの衣装。あるいは、白黒のパンダのようだけれど、どこかピエロを思わせる衣装。おとぎ話のように童話的な、あるいは教訓のような寓話的な世界観の中にいる人々。スピーディ会話の中から断片的に、生きている世界の描かれて、徐々に明らかになっていく。ストーリーだけ書き下すととても突飛だけれど、背後にある世界観がものすごくしっかり確立していて、物語は世界観の氷山の一角を見ているのだろう、という感覚。劇中、背後にある設定について、それほど説明があるわけでは無くて。むしろ90分しかない芝居のテンポに乗って、細かい設定がよく分からない中でも、お話がポンポン進んでいく。ダンスやアクションを交えて、飽きさせずに見せていく。

火星から来たルベリオは、観測員のリエットに恋をする。そして、二人が地球に調査に向かう事になる。地球に向かう船内で、「月が奇麗ですね」ではなく「地球が奇麗ですね」と告白するも、あまり分かってもらえない。どこかロミオとジュリエットのお話に2人が重なりながら、地球について語り合う二人。かつてあった建築の事。人間が残した、建築。そこには感じる、過去の人々の想い。建築に思いを馳せる時、「コルビュジエ」なんて言葉が唐突に出てハッとしながら、過去に、そして、未来に思いを馳せる2人。

リエットにまとわりついている(ように見える)道化のような5人組は、一体何なのか、最後までよく分からなかった。パンフレットを見ると、「道化」とだけ書かれている。てっきり、月コロニーの住人の、その他大勢な人々かと思っていた。ラスト、地球から月への帰還の過程で、彼女たちは船に乗り込んでリエットを助ける。それまでは「月の人々」だと勝手に思い込んでいたので、突然の展開。何故に船に乗り込める・・・というのに驚く。「道化」だけでなくて、女王の設定や、その他いくつか分からない事があった。ただ、そこはおそらく、曖昧な部分として深く考えず捉えればいいのかな、と思えてくる。今思えば、「道化」たちは、リエットのイマジナリー・フレンドのようなもの・・・だったのかもしれない、と思うものの。説明し過ぎてしまうと、感覚的なものが伝わらなくなってしまいそう。ハッキリさせずに、曖昧なまま捉えておけばいいのだろうと思う。

結局、月コロニーの観測もむなしく、人類は同じ轍を踏んでしまう。例え地球が荒野になったとしても、進むべき道が残っている限り、前に進める。何だか、壮大なおとぎ話をハイスピードで展開されて、ものすごく感覚的なメッセージを残された感覚。物語を完全に理解できずとも、ラストで爽快な涙がちょっとこぼれる。そんな、捉えどころはないけれどフレッシュな、物語だった。

そういえば、劇団Q+は二度目。前回も、空想世界なストーリー展開だったけれど、もう少しストーリーの骨格は、はっきりしていたように思う。どちらかというと、妙に曖昧なまま客にぶん投げてくる、この作風の方が好き。劇団の作風として、どんな展開・バリエーションがあるのか、ちょっと楽しみになった。

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