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<映画レポート>「ホモ・サピエンスの涙」

#映画

【ネタバレ分離】昨日観た映画、「ホモ・サピエンスの涙」の鑑賞レポートです。

映画基本情報

タイトル

「ホモ・サピエンスの涙」

2019年製作/76分/G/スウェーデン・ドイツ・ノルウェー合作/原題:About Endlessness
配給:ビターズ・エンド

キャスト

牧師:マッティン・サーネル/空飛ぶカップル:タティアーナ・デローナイ/空飛ぶカップル:アンデシュ・ヘルストルム/階段の男:ヤーン・エイェ・ファルリング/精神科医:ベングト・バルギウス/歯科医:トーレ・フリーゲル

スタッフ

監督: ロイ・アンダーソン /製作:ベルニラ・サンドストロム,ヨハン・カールソン/製作総指揮:サーラ・ナーゲル,イザベル・ビガンド/脚本:ロイ・アンダーソン/撮影:ゲルゲイ・パロス/美術:アンデシュ・ヘルストルム,フリーダ・E・エルムストルム,ニックラス・ニルソン/衣装:ユリア・デグストロム,イーザベル・シューストランド,サンドラ・パルメント,アマンダ・リブランド/編集:ヨハン・カールソン,カッレ・ボーマン,ロイ・アンダーソン/ナレーター:イエッシカ・ロウトハンデル

公式サイト

ホモ・サピエンスの涙
(公開後、一定期間でリンク切れの可能性あり)

映画.comリンク

作品解説・あらすじ

「さよなら、人類」などで知られるスウェーデンの奇才ロイ・アンダーソンが、時代も性別も年齢も異なる人々が織りなす悲喜劇を圧倒的映像美で描き、2019年・第76回ベネチア国際映画祭で銀獅子賞(最優秀監督賞)を受賞した作品。この世に絶望し信じるものを失った牧師、戦禍に見舞われた街を上空から眺めるカップル、これから愛に出会う青年、陽気な音楽にあわせて踊る若者……。アンダーソン監督が構図・色彩・美術など細部に至るまで徹底的にこだわり抜き、全33シーンをワンシーンワンカットで撮影。「千夜一夜物語」の語り手シェヘラザードを思わせるナレーションに乗せ、悲しみと喜びを繰り返してきた不器用で愛おしい人類の姿を万華鏡のように映し出す。

満足度

★★★★★
★★★★★

(3/5.0点満点)

鑑賞直後のtweet

ここから先はネタバレあり。注意してください。

感想(ネタバレあり)

映像が奇麗な、詩的な映画だった。

ワンシーン・ワンカットの短編を、テーマに沿って連ねた作品。見ていると、このシーン、どう撮影したんだろう、という疑問が、次から議へと沸き起こる。情景が、シーンが、とにかく美しい。ありふれた街の光景に見えて、よくよく見ていると、こんな映像撮れっこない、というような風景。予告編そのままのシーンが、映像として出てきていた。

印象に残ったのが。郊外の駅のホーム。子供が父の帰りを待っていたかと思えば、誰も迎えに来ない女性が佇んでいたりする。これ、どうやって撮影したのだろうか。あるいは、駅の構内でハイヒールのかかとが壊れてしまった女性のシーン。コンピューター処理、要はCGなのだろうか?…映画の公式サイトを読むと、セットを組んだり、マッドペインティングやミニチュアを利用しているようだけれど、種明かしを聞きたくない気もする。一カット・一場面ごとの景色が、とにかく奇麗。それにうっとりしているだけでも、贅沢な時間だった。

一シーンごとに描かれるのは、人類の哀しみ。狂おしほど哀しい、人類の営みを切り取ったもの。神を信じられなくなってしまった神父の話や、これから恋に落ちる青年、あるいは、今まさに戦地で銃殺されそうになっている人、娘?妻?を刺し殺してしまった夫、など。それぞれの哀しみを、断片的に切り取っていく。一つの物語で、カメラは固定。動かない中で切り取られる人類の風景。矢口史靖・鈴木卓爾の「ワンピース」シリーズを思い出したりする。

どこか人類を、超越した場所から俯瞰している視点のようにも感じる。途中から「天使の視点なのかな」なんて事も思う。映像が奇麗だった「ベルリン・天使の詩」の中の、天使が人々の生活を眺めて、心の声を聴いている。そんなシーンに似ているな、と感じた。

きっと、作者の中では、1つの物語としてのコンテキストが存在するのだろうし、神父のシーンや、旧友を妬ましく思う男の話などから、漠然と「どうしようもないこの愛すべき人類」というようなテーマを、感じ取る事は出来るものの。映像の中では、明確に語られていないので、何が言いたいのかな、というフラストレーションが溜まったのも事実だった。奇麗な映像で動きにも乏しいので、ちょっとウトウトしてしまう。見る人を選ぶ作品だと思う。


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