<観劇レポート>スカレッティーナ演劇研究所「隣の花」
【ネタバレ分離】昨日観た芝居、 スカレッティーナ演劇研究所「第三回実験室公演『隣の花』」の観劇レポートです。
もくじ
公演前情報
公演・観劇データ
項目 | データ |
---|---|
団体名 | スカレッティーナ演劇研究所 |
回 | スカレッティーナ演劇研究所 |
題 | 第三回実験室公演『隣の花』 |
脚本 | 岸田國士 |
演出 | 小西優司 |
日時場所 | 2021/03/18(木)~2021/03/19(金) RAFT(東京都) |
団体の紹介
Twittweにはこんな紹介があります。
技力は考える力(発想)と技術(基礎と個性)です。主宰は小西優司。通常20〜30名を個別課題にて集団で指導。ユニット活動と実験室公演にて成果を披露しながらスキルアップを目指します。スカレッティーナは「小さい梯子」みたいな意味。上へ上へ連れていきたくて。
事前に分かるストーリーは?
こんな記載を見つけました
2019年の四月に立ち上げた研究所の2019~2021シーズン最後の実験室公演となります。
コロナ過でここまで何度か延期してきましたが今回は実験室朗読会とセットで二日間ずつ、
料金を改定して一人でも多くのお客様に足を運んでもらえたらと思っています。【あらすじ】
東京のとあるところ。隣り合わせに暮らす久慈家と目木家。
ある朝、顔を合わせた旦那同士は何気ない際の中で隣の家の奥さんに興味を持った。
それからしばらくして、奥さん同士も何気ない会話の中で隣の旦那に興味を抱いて…。
過去の観劇
- 2021年12月08日スカレッティーナ演劇研究所「Hôtel Ushiyama 〜サイゴンの夜〜」
ネタバレしない程度の情報
観劇日時・上演時間・価格
項目 | データ |
---|---|
観劇日時 | 2021年3月18日 16時30分〜 |
チーム | ナズナ |
上演時間 | 45分(途中休憩なし) |
価格 | 2500円 全席自由 |
チケット購入方法
公演リンクから、Webで予約しました。当日現金で代金を支払いました。
客層・客席の様子
男女は5:5くらい。様々な年齢層の方がいました。
観劇初心者の方へ
観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。
・シリアス
・会話劇
・シンプル
観た直後のtweet
スカレッティーナ演劇研究所「隣の花」ナズナ45分休無
小品。面白かった。岸田國士作品。初見かと思ったが見てたら思い出してきた。2組の夫婦の濃厚空間。隣の芝というか。時代違うはずなのにあるある的な思いも強く。男性視点だと女性2人の路線違う艶かしさが良。別バージョンみたいかも。オススメ! pic.twitter.com/ZY3bNaZrvU— てっくぱぱ (@from_techpapa) March 18, 2021
映像化の情報
情報はありません。
満足度
(4/5点満点)
CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
感想(ネタバレあり)
岸田國士の戯曲。RAFTの小さな空間での小品。濃厚な会話劇。観ごたえがあって面白かった。岸田國士の作品で、観た事(読んだ事)ないなぁ、と思ったけれど、観始めたら思い出した。ちょっとまどろっこしさのある岸田國士の戯曲を、サラリと会話劇に仕立て上げた演出。
隣同士に暮らす二組の夫婦の会話劇。テーマは「隣の花」ならぬ「隣の芝」は青い。隣の夫婦は良く見える。隣の妻は良く見える。ともすると、不倫の入り口の物語だけれど、惚れた腫れたの視点というより、無いものねだり、自分にないものを誰もが求めてしまう、の視点が強い。粘っこい関係にある二組の夫婦を、割とクドくならないように、サラリと商品的に描いている感覚で、理解もしやすく面白かった。
男性視点だと、妻2人にどうしても目が行ってしまうのだけれど、幼さを孕んだ奔放さと、貞淑を守ったような背中に秘めている情念が、対照的な艶めかしさがあって、ちょっとドキドキもした。RAFTの狭い空間なので、時に客は背中を見つめる形になるのだけれど、むしろ背中に宿る艶めかしさ、みたいなものを楽しんでいる自分がいた。
この作品、自分の中で過去にどこかで観たことがあるのだけれど、どこで観た(読んだ)のだろう、というのが、突っかかって思い出せず。その時も、岸田國士、面白いじゃん、って思ったのを思い出したのだけれど、どういう経緯で観たのか、思い出せず、だった。
いくつかのチームで同じ脚本を上演しているシリーズみたいなので、他のキャストでも観てみて、比べてみたいな、というのを強く感じた。