<観劇レポート>モダンスイマーズ「だからビリーは東京で」
【ネタバレ分離】昨日観た芝居、 モダンスイマーズ「だからビリーは東京で」の観劇レポートです。
もくじ
公演前情報
公演・観劇データ
項目 | データ |
---|---|
団体名 | モダンスイマーズ |
題 | だからビリーは東京で |
脚本 | 蓬莱竜太 |
演出 | 蓬莱竜太 |
日時場所 | 2022/01/08(土)~2022/01/30(日) 東京芸術劇場シアターイースト(東京都) |
団体の紹介
劇団ホームページにはこんな紹介があります。
舞台芸術学院での同期である西條義将(主宰)と蓬莱竜太(作・演出)の出会いによって発足。劇団メンバーは、同学院の古山憲太郎、津村知与支、小椋毅と生越千晴(新人)の6名で構成されている。人が生きていく中で避けることのできない機微、宿命、時代性を作家の蓬莱竜太が描いていく。作品ごとに全く違うカラーを提示しながらも多くの人々を惹き付けるドラマ性の高さには定評がある。丁寧に創りあげる演技空間は体温を感じさせ、機を衒わない作品はいつも普遍の力を宿している。最近稀になってきた“劇団力”も評価され、その結束力も魅力の一つである。
過去の観劇
- 2024年06月21日【観劇メモ】モダンスイマーズ 「雨とベンツと国道と私」
- 2023年07月12日モダンスイマーズ アンカル「昼下がりの思春期たちは漂う狼のようだ」
事前に分かるストーリーは?
こんな記載を見つけました
「とある劇団と、何かを始めようとした若者の話です」蓬莱竜太
ネタバレしない程度の情報
観劇日時・上演時間・価格
項目 | データ |
---|---|
観劇日時 | 2022年1月12日 14時00分〜 |
上演時間 | 110分(途中休憩なし) |
価格 | 3000円 全席自由 チケット記載の整理番号順に入場 |
チケット購入方法
東京芸術劇場プレイガイドで購入・カード決済しました。
当日、受付で、取り置きのチケットをもらいました。
客層・客席の様子
男女比は4:6くらいで、若干女性の方が多めの印象。
様々な年代の人がいました。
観劇初心者の方へ
観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。
・泣ける
・笑える
・会話劇
・優しい
観た直後のtweet
モダンスイマーズ「だからビリーは東京で」110分休無
劇団初見。カテコダブル。まぁよくある劇団内物語なんだけど。
いや~あるシーンで嗚咽しながら大爆笑しました。相反する感情が出てほんとに困った。こんな凄い芝居する劇団知らなかったなんて。久しぶりにリトル・ダンサー見たいな。超オススメ! pic.twitter.com/05dZvfyXXM— てっくぱぱ (@from_techpapa) January 12, 2022
満足度
(5/5点満点)
CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
感想(ネタバレあり)
ミュージカル「ビリー・エリオット」を観て感激して、突如、良く知らない劇団☆★の役者オーディションに飛び込んだ、凛太朗。劇団ヨルノハテ(?うろ覚え)は、難解な芝居を打つ劇団。劇団員も、それぞれいろんな事情や感情を抱えていて、脚本は完成せずに凛太朗の初舞台は延期に。このまま演劇を続けるかの岐路に立っていた。そんな中「不要不急の」時代。それぞれの生活が変化する中、自分たちを題材にした演劇を上演する話。・・・冒頭、凛太朗の入団のオーデションから始まり、ラストは「劇中劇」としてのオーディションに終わる。
あらためて引いた目線で見てみると・・・、劇団内部を描いた作品で。割と演劇ではよくあるテーマではあるものの、心に染み入ってくる作品。凛太朗を演じる名村辰のビリーのを熱く語る様子と、次第に演劇に対して的確な事を言い始めて劇団に入り込んでいく様子がいい。モダンスイマーズは初見の劇団で、これまで認識したことがなかったけれど、アフタートークとホームページで確認する限りは、劇団は歴史もある様子。今まで何で認識してなかったんだろう…という後悔の念。
特に、相反する感情の登場させ方に、唸る。劇団内部の話なので、自虐的な会話がどこか笑いを誘ってくるのに、その内容があまりにも悲しいし、愛おしい。劇中、作・演出の役を演じている津村知与支のセリフに、嗚咽しながら大爆笑。泣きながら、笑う。ここまで鮮やかに相反する感情を提示されるのって、とても久しぶりな感覚。・・・もちろん実際は「提示される」なんていう程、冷静ではいられなくて、客席で呼吸を制御しながら観ていたのだけれど。アフタートークに出てきた津村知与支の人柄が、役とかなりかけ離れていたので驚いた。
2つの感情の対比という観点では、幼馴染で劇団に居る、伊東沙保と成田亜佑美の対比も面白い。どちらが良い悪いという訳でもなく、お互いに知らず知らずに依存して来た2人が、劇団の終焉と共にいろんなものが見えてきてしまう。途方もない時間の中の2人の関係に思いを馳せた。