<観劇レポート>APOFES2023 川合凜 × 坂本樹「白夜の帳」

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【ネタバレ分離】昨日観た芝居、 アポックひとり芝居フェスティバル APOFES2023 川合凜 × 坂本樹(オトズレ)「白夜の帳」の観劇レポートです。

公演前情報

公演・観劇データ

項目データ
企画名アポックひとり芝居フェスティバル
白夜の帳
脚本坂本樹(オトズレ)
出演川合凜
日時場所2023/02/4(土)
APOCシアター(東京都)

CoRich 公演URL

企画の紹介

APOCシアターが毎年実施している、一人芝居フェスティバルです。

APOCシアター

過去の観劇

事前に分かるストーリーは?

APOFESではなく、この一人芝居独自のチラシに、記載がありました。

ネタバレしない程度の情報

観劇日時・上演時間・価格

項目データ
観劇日時2023年2月4日
16時00分〜
上演時間60分(途中休憩なし)
価格1500円 全席自由

チケット購入方法

CoRichのページで予約しました。
当日受付で、現金でお金を支払いました。

客層・客席の様子

男女比は6:4くらい。様々な年代の客がいました。

観劇初心者の方へ

観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。

芝居を表すキーワード
・シリアス
・会話劇

観た直後のtweet

満足度

★★★★★
★★★★★

(4/5点満点)

CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
ここから先はネタバレあり。
注意してください。

感想(ネタバレあり)

太宰治の「駆込み訴え」をベースに。劇団の作家・演出家に、尽くしてきた女。今までこれほど尽くしてきたのに。どうして分かってくれないのか。どうして私の事を振り向いてくれないのか・・・いっそうの事あなたを殺してしまいたい・・・、という内面的な感情を、舞台作品として描いた作品。

早稲田の劇研で何度か演技を拝見していてちょっと気になっている、川合凜の一人芝居。舞台に立っていると、ほっとけないというか。思わず視線を向けてしまう存在感が好き。そういえば、今年の夏にキ上の空論を観に行く予定だったのに、予約日を間違えるというポカで観に行けなかった、なんて事を思い出しつつの観劇。

以前、日本のラジオの「カケコミウッタエ」を観た時も同じことを感じたのだけれど・・・んー、なんだろ、このピンとこない感じは、というのが率直なところ。愛情と憎悪が表裏一体になっているのは、頭では理解出来るんだけれど。今回も同じように、どういう訳かピンと来ない。日本のラジオではじめて知った太宰「駆込み訴え」。結局、この分からなさの原因を知りたくて原作を読もうと思いはしたものの、どうにも食指が向かず断念。目の前の愛憎は、川合凜の存在感でよくよく伝わってくるものの、ストーリー自体に、どうにももどかしい何かを感じてしまって、結局入り込んではいけなかった。個人的に合わない作品、なんだろうなぁ。合わない理由を言葉に出来ればいいのだけれど、そこまで割り切れてない・・・という状況で、ちょっと困り果てている。

物語より、むしろ世界を睨むような瞳と、完全に内側に閉じてしまっている(のを意図的にやっている)、役者の存在感が印象的。一人芝居の内面への突き抜け方としては、かなりいっちゃってる部類に入る気もする。この演技で、別のお話を観たかったなぁ・・・というのが、率直に思った所だった。

劇団内の話、という意味では。中山可穂の小説「猫背の王子」に出てくるトオルって、ミチルさんの事をこんな風に思っていたのかな、と少しナナメ左な連想をしてしまった事。「猫背の王子」他三部作には、ミチルさんを愛しているけれど恨んでいる人々がたくさん出てくるけれど。こんな憎悪だったのかなぁ・・・なんて事を、駆込み訴えとは全然関係ないけれど、ふと連想として思った。

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