<観劇レポート>2223project 劇団晴天「共演者/同級生」

#芝居,#劇団晴天

【ネタバレ分離】 2223project 劇団晴天「共演者/同級生」の観劇レポートです。

公演前情報

公演・観劇データ

項目データ
団体名2223project
2223project produce 劇団晴天第14回本公演
共演者/同級生
脚本大石晟雄
演出大石晟雄
日時場所2023/07/01(土)~2023/07/11(火)
小劇場B1(東京都)

CoRich 公演URL

団体の紹介

劇団ホームページにはこんな紹介があります。

劇団晴天
気が付かないふりをしたい現実から目を逸らさず、辟易しない優しさを誠実に描く。
無自覚な心の傷に沁みる、 明日もがんばろうと思える演劇。
シンプルな会話と本当の音がする物語で、センスでもアートでもシュールでもない、
次世代のスタンダードを目指す。
2015年佐藤佐吉賞優秀脚本賞、2017佐藤佐吉賞主演女優賞(鈴木彩乃)を受賞

2223project

過去の観劇

事前に分かるストーリーは?

こんな記載を見つけました

『共演者』
高校の演劇部同期4人が卒業して数年、ようやく集まった公演の本番前日、悪質なストーカー被害に遭った彼女たちはひとりのキャストの降板を決める。
そして3年後、少し大きくなった楽屋に、4人は再び集まった。
「わたしは気づいたわ、っていう奴の顔が一番ブス」
女優が楽屋に入った瞬間、もちろんそこは戦場だ。劇団晴天の代表作をさらに改稿して再演。

【出演キャスト】
桂弘、喜田裕也/荒木広輔、近藤陽子(劇団AUN)、佐藤沙紀、白石花子、鈴木彩乃、角田悠(以上、劇団晴天)

『同級生』
高校の演劇部同期4人の最後の公演。本番が近づく中、その部室。我々の悩みは、「これが本当にやりたいことだったんだろうか?」
見てしまう「私が好きなものをあなたが嫌いだったら?」いや「みんなが嫌いなものしか、私が好きになれなかったら?」ああでも足を引っ張る誰かのために、どうして染まる必要がある?
別れを控えた彼女たちと、制服と部室の最新作。

【出演キャスト】
五十嵐遥佳、板場充樹(猿博打)、大元瑞歩、小川結子、輝蕗、土本燈子、森野山小亜、利佳

ネタバレしない程度の情報

観劇日時・上演時間・価格

「同級生」

項目データ
観劇日時2023年07月07日
14時00分〜
上演時間95分(途中休憩なし)

「共演者」

項目データ
観劇日時2023年07月07日
19時00分〜
上演時間100分(途中休憩なし)
項目データ
価格2演目通し券 8000円 全席自由

観た直後のtweet

満足度

★★★★★
★★★★★

(5/5点満点)

CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
ここから先はネタバレあり。
注意してください。

感想(ネタバレあり)

「共演者」と「同級生」は、別々の物語で、上演も交互に行われる。2020年に共演者の方を観ていて、「共演者」は二度目。今回初めての「同級生」は、「共演者」の劇団員たちの高校時代、五人がどのように出会い、どのように演劇を始めたのかが語られる物語。

結果的に(2020年の)「共演者」→(今回の)「同級生」→(今回の)「共演者」の順番で観たのだけれど、これがとても良かった。今回「同級生」を観ながら、「まなみ」と「コング」の若いころじゃんこれ!とプルプル震え、5人が大きくなった後の「共演者」を再度観る。別の役者さんが演じているのに、物語の中に生きる人を追いかける魅力が、たまらないなぁ・・・と思って観ていた。

過去の劇団晴天もそうだけれど、感想を書くのがとにかく難しい。・・・というのも、物語は割とありきたりで、とても変わったシチュエーションとか、奇想天外とかでは、まったく無い。むしろ物語だけ書き下すと俗っぽい面もある。今回「同級生」は、高校演劇部の話・・・演劇で演劇の話するのはあるある、だし。「共演者」も、劇団の崩壊と再構築のお話。5人がバラバラになる理由も、よくよく考えてみると俗っぽい。

しばらく観続けて分かるこの劇団の魅力、セリフ・言葉の鋭さと、その言葉をとにかく全力で感情を振り切って語る役者さんたち、って事なのだろうな。生きている役者さんに震える。感情が重なる。今回、晴天の劇団員の方々中心の「共演者」と、客演がメインの「同級生」どちらも魅力的で、役者さんそれぞれのの魅力はもちん、脚本の言葉の力と、大石晟雄の演出力と、キャスティング力が抜群なんだろうなぁ、なんて事を思う。

役者さん。晴天の女優陣のパワフルさは変わらず。「同級生」の観劇の際に受付や客席案内をされていて、年甲斐もなくドキドキしてちょっと恥ずかしかったのと。「同級生」のまなみ役の土本橙子、最近別作品でも何度か演技を拝見しているけれど、まさに「まなみっぷり」が最高なと、瀬尾役の輝蕗が、特に印象に残り。