観劇

【観劇レポ】conSept「シルヴィア、生きる」

【ネタバレ分離】 conSept「シルヴィア、生きる」の観劇メモです。

初回投稿:2026年04月16日 23時52分
最終更新:2026年04月16日 23時52分

公演前情報

公演・観劇データ

項目 データ
団体名 conSept
conSept Litera Theater vol.2
シルヴィア、生きる
脚本 チョ・ユンジ
演出 藤岡正明
日時場所 2026/04/02(木)~2026/04/26(日)
ザ・ポケット(東京都)

CoRich 公演URL

団体の紹介

劇団ホームページにはこんな紹介があります。

conSept(コンセプト)は「Simple, Small but Special」を理念に、舞台芸術と映像を中心とする文化コンテンツを社会の様々な接点につなげることを目指して、2017年6月に設立されました。
過去に『いつか〜one fine day』や『アーモンド』などのオリジナル舞台作品が読売演劇大賞にノミネートされたほか、4Kのテレビ番組の製作、オーバー8Kのプラネタリウム向け全天周型映像製作、VR・ARを活用した日本庭園散策アプリの開発などを行っており、2023年には近年人気を集める韓国の舞台作品紹介するK-Theater Licenseサイトの運営も開始しました。
今後もコンテンツの企画プロデュースに限らず、文化芸術にかかわる新たな切り口を見出し裾野を広げていく事に尽力していきたいと考えています。

conSept

過去の観劇

事前に分かるストーリーは?

こんな記載を見つけました

■あらすじ

両親に無理やり「第九王国」行きの汽車に乗せられたシルヴィアは、青い目の女性との出会いからその旅に疑問を感じて途中下車を試みようとする。

時間は流れ、優秀な大学生に成長したシルヴィア。ロンドンに留学し、やがて夫となる天才詩人テッドと出会う。しかしテッドとの生活の中でシルヴィアは、亡くなった父親と、そして彼女の人生を縛りつけた母親との記憶に苛まれる。

それと同時に文壇から認められることのない自分と才能に溢れるテッドとの間で孤独に葛藤し続け、まるで“ベル・ジャー(小さなガラスの鐘)”の中に閉じ込められているように感じる。

そんなシルヴィアの側には、いつからか彼女を誰よりも理解する女性、ヴィクトリアがいた。そしてヴィクトリアに導かれるように強く生きようとするシルヴィアに運命の1963年2月11日が訪れる。


30歳で夭折したアメリカの女性作家シルヴィア・プラス”
女性として秘めた激情を、率直な筆致で詩として紐解いたアメリカの詩人・小説家であるシルヴィア・プラス。1963年2月11日、彼女は30歳でその人生に自ら終止符を打った。 生前は作家として評価されなかったプラスだが、死後ようやくその芸術性が認められ、死後にピューリッツァー賞を受賞した唯一の作家となった。女性として生きる苦悩や社会問題を描く作風から、日本でも特に女性を中心に支持を得てきたプラス。
彼女が残した言葉や詩に音楽を加え、ミュージカルとして発信することで、プラスも感じたであろう誰もが生きていく中で感じ得る閉塞感や「何者でもなく、何者かになる」という想いを多くの観客と共有したい。

“十年に一度の生き直し”
シルヴィア・プラスはその生涯で三度自殺を試みた。批評家アルバレスによると、十年ごとに試みられたシルヴィアの自殺は、死へ向かうものではなく新たな生に対するトライだったという。本作ではその点にフォーカスし、“死”ではなく“生”を探し求めるという願いを込めて、ヴィクトリアという架空の人物を立てることで、シルヴィアが“生”にたどりつく物語としてプラスの人生を紐解く。

“韓国ミュージカル界、大注目のコンビによるデビュー作”
そんなプラスの残した詩と小説をミクスチュアし、音楽と共に彼女自身の人生に重ね合わせたのは韓国の新進気鋭のクリエイター集団JakJakのチョ・ユンジとキム・スンミン。本作は彼女たちのデビュー作にして韓国ミュージカル・アワーズの大賞にノミネートされる快挙を成し遂げ大注目となった。以降も発表する作品はどれも独自性があり(境界性人格障害をテーマにした『キキの境界性人格障害ダイアリー』、絵画の展示にミュージカルを組み合わせた『ダリ、ガラ企画展』など)、今ではロンドンやニューヨークでリーディングやショーケースを実施するなど海外でも注目を集める新進気鋭の韓国のミュージカル・コンビだ。

“ぎゅっと詰まった5人+1人”
主演シルヴィア役には確かな歌唱力と表現力で多くの作品を輝かせてきた平野綾。シルヴィアと一心同体のヴィクトリア役には、多くのミュージカルや声優としても活躍している富田麻帆、シルヴィアの夫テッド役は個性的な演技で多数の映画や舞台で観客を魅了し、近年は舞台の脚本・演出も手掛ける鈴木勝吾が担う。さらに舞台や映像、MCや脚本・演出家としても幅を広げている伊藤裕一、ミュージカル『SIX』で確かな実力を印象付けた原田真絢が出演。そして演出には、ミュージカル『ジャージー・ボーイズ』などグランドミュージカルに多数出演し、歌手としても音楽活動を行う藤岡正明が自身のユニット以外での演出に初挑戦する。

ネタバレしない程度の情報

観劇日時・上演時間・価格

項目 データ
観劇日時 2026年04月16日
14時00分〜
上演時間 130分(途中休憩なし)
価格 B席7000円 全席指定

満足度

★★★★★
★★★★★

(3/5点満点)

CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。

感想(ネタバレあり)

実在の人物、作家・詩人のシルヴィア・プラス。彼女は30歳で自殺するが…その自殺を過去のものとして見つめている架空の人物ヴィクトリアが、彼女の人生を見つめて、自殺を思い度止まるように話す…と、かなり身も蓋もなくまとめてしまうとこんなお話。

小さな布陣で良質なミュージカルを作るのが得意なconSept。しばらく公演が無かったが"reBORN"として、正にコンセプトを新たに公演が復活したので観てみることに。かなり求めるレベルが高いいのが災いしたのか…全く感情移入できない作品だった。

私自身、シルヴィア・プラスという人をこの作品で初めて知ったのだけれど、シルヴィアの自殺を止めようと諭してくる、未来から過去を見ている架空の人物ヴィクトリアとは一体誰なのかが、お話の中でしっかりとした軸を持たず描かれているのが辛い。シルヴィアは自殺して亡くなっているのだから、ヴィクトリアをシルヴィア自身の分身と考えるはどうにも変で(多分意図とは違う)。…だとすると、シルヴィアが自殺せず生きている世界線を希求する「誰か」の存在が必要になるのだが…その存在感がとても希薄。

例えばこの物語を描いている作家、シルヴィア・プラスの作品をこよなく愛する人…なのだとすると理解できるのだけれど、それにしてもシルヴィア愛みたいなものを感じられず、作品全編がシルヴィアの魅力以外のどうでもいいエピソードをダラダラと描いている感。この作品を通してシルヴィア・プラス、という人を知れれば嬉しいのだが、そう言った情報も断片的にしか出てこない。シルヴィアが実際にどういう人物だったかは分からないが、どうにも詩を書くこと特別視して鼻にかけてる女性が自殺しちゃった…のを誰かが嘆いている…という、かなり浅はかな物語に見てしまう。どうしてシルヴィアが特別なのかを、説得力を持って描かないと、シルヴィア以外の自殺して亡くなった女性に失礼なんじゃないかな…そんな事まで考えてしまう「浅さ」だった。

久しぶりのconSept。小さなミュージカルはやっぱり良い。今回はピアノ生演奏のようだけれど、ザ・ポケットということもあり演奏姿は見えずカテコでピアニストが登場して気がつく。黒を基調とした舞台セットがちょっと雑すぎるなぁという感覚。S席は万越えするチケットなのにね。

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