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<映画レポート>「燃ゆる女の肖像」

#映画

【ネタバレ分離】昨日観た映画、「燃ゆる女の肖像」の鑑賞レポートです。

映画基本情報

タイトル

「燃ゆる女の肖像」

2019年製作/122分/PG12/フランス/原題:Portrait de la jeune fille en feu
配給:ギャガ

キャスト

マリアンヌ:ノエミ・メルラン/エロイーズ:アデル・エネル/ソフィ:ルアナ・バイラミ/伯爵夫人:バレリア・ゴリノ

スタッフ

監督: セリーヌ・シアマ /製作:ベネディクト・クーブルール/脚本:セリーヌ・シアマ/撮影:クレール・マトン/衣装:ドロテ・ギロー/編集:ジュリアン・ラシュレー/音楽:ジャン=バティスト・デ・ラウビエ

公式サイト

燃ゆる女の肖像
(公開後、一定期間でリンク切れの可能性あり)

映画.comリンク

作品解説

18世紀フランスを舞台に、望まぬ結婚を控える貴族の娘と彼女の肖像を描く女性画家の鮮烈な恋を描き、2019年・第72回カンヌ国際映画祭で脚本賞とクィアパルム賞を受賞したラブストーリー。
「水の中のつぼみ」のセリーヌ・シアマが監督・脚本を手がけ、エロイーズを「午後8時の訪問者」のアデル・エネル、マリアンヌを「不実な女と官能詩人」のノエミ・メルランが演じた。

あらすじ

画家のマリアンヌはブルターニュの貴婦人から娘エロイーズの見合いのための肖像画を依頼され、孤島に建つ屋敷を訪れる。エロイーズは結婚を嫌がっているため、マリアンヌは正体を隠して彼女に近づき密かに肖像画を完成させるが、真実を知ったエロイーズから絵の出来栄えを批判されてしまう。描き直すと決めたマリアンヌに、エロイーズは意外にもモデルになると申し出る。キャンパスをはさんで見つめ合い、美しい島をともに散策し、音楽や文学について語り合ううちに、激しい恋に落ちていく2人だったが……。

満足度

★★★★★
★★★★★

(3.0/5.0点満点)

鑑賞直後のtweet

ここから先はネタバレあり。注意してください。

感想(ネタバレあり)

宣伝文句は「ラブ・ストーリー」だけれども、単純にラブストーリーというだけでない。レズビアンの苦悩の感情の切り取り方が、とにかく素晴らしいんだけれどね・・・。映画の前半が、とにかく退屈過ぎるのが、大問題。

事前情報を全く入れずに、「とにかく素晴らしい」という評判だけで見に行った。ラブストーリーというのすら知らなかった。それが悪かったのか、マリアンヌとエロイーズ、二人の微妙な会話…姉の自殺の話とか、見つめあい…が、とにかく退屈で仕方ない。「ん?これ、女性同士の二人が恋に落ちそうだけれど、そういう話で良かったですか?本当に良かったですか?」というのを、自分の中で思ううちに、2回ほど船を漕ぐことに。映像は美しいし、二人の女性も美しいのだけれど、さすがにそのテンポだと寝るよ…という感じ。寝て醒めても、まだ同じような展開なので、あれれ、恋に落ちるの勘違いなのかな、とか考えてしまう。

ちょうど約1時間(時計見たから確か)。二人が唇を重ねるところから、動き出す物語。レズビアン、禁断の恋。

舞台は18世紀のフランス。この時期社会的に、レスビアンの恋はどう扱われていたのか、正確なところは私にも分からない。ただ推測するに、社会的には生きていく事はほぼ難しかったのではないか。…その解釈が正しいとすると、仮に二人が結ばれたとしても、二人の恋は、本当に数夜限りのものとしてしか、有り得なかったのだろう。

その中で知ってしまった、同性同士の愛情の感覚。社会的な抑圧の中では、仮に身分や家柄の問題がなくたって、決して明かすことは出来ない感情。二人が最後にベッドを共にしているシーンで「後悔の感情が芽生えてきた」というエロイーズ。その「後悔」の感情が、映画だと全く描かれていない時間軸の中で、増幅して増幅して、ラストの劇場でのシーンにたどり着く。

劇場でバルコニー席の対面に座るエロイーズが、今何を思っているのか。劇中では全く描かれないその部分に、終演後、想像を巡らせてしまう。その結婚は幸せなのか、不幸なのか。レズビアンとしての愛情を満たされないことがとにかく辛いのか、単にあの日々を思い出しているのか…。次第に過呼吸に陥り、涙まで流し始めるエロイーズの「後悔」「苦悩」が、一体どういう感覚なんだろうか。その思いへの想像が止まらなかった。客側に、エロイーズの置かれた抑圧を想像させつつ、その余白の部分の想像を客に解き放つ。その点の演出とテーマの描写は、見事だった。

エロイーズの有様を、割とケロッとした顔で見ている、マリアンヌ。彼女がどういう人なのか、前半寝てしまったところで説明があったのかもしれないが…画家として、子供たちに画を教えたりしながら、比較的自由な生活を送っているように見える。この辺りが気になりはするものの・・・。いや、前半の退屈なシーンを2度観る気にはなれいかなぁ。

主演の二人も美しいのだけれど。中絶手術を受ける、ルアナ・バイラミが、ちょこまかしていて、とてもかわいらしかった。

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