<映画レポート>「おとなの事情 スマホをのぞいたら」

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【ネタバレ分離】昨日観た映画、「おとなの事情 スマホをのぞいたら」の鑑賞レポートです。

映画基本情報

タイトル

「おとなの事情 スマホをのぞいたら」

2021年製作/101分/G/日本/配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

キャスト

小山三平:東山紀之/園山薫:常盤貴子/六甲隆:益岡徹/園山零士:田口浩正/向井杏:木南晴夏/向井幸治:淵上泰史/六甲絵里:鈴木保奈美/室龍太/桜田ひより

スタッフ

監督: 光野道夫 /原作:映画“Pefettie Sconosciuti”/脚本:岡田惠和/製作総指揮:ウィリアム・アイアトン/プロデューサー:上木則安,栗原美和子,山崎淳子/撮影:須藤康夫/映像:佐藤隆彦/照明:海保栄古/録音:渡辺丈彦/美術:古田敬/デザイン:荒川淳彦/編集:涌井真史/音楽:眞鍋昭大/選曲:谷口広紀/音響効果:西垣尚弥/助監督:佃謙介/記録:荒澤志津子/VFXスーパーバイザー:石井教雄/制作担当:横澤淳/ラインプロデューサー:武石宏登

公式サイト

おとなの事情 スマホをのぞいたら
(公開後、一定期間でリンク切れの可能性あり)

映画.comリンク

作品解説

世界18カ国でリメイクされたイタリアのコメディ映画「おとなの事情」の日本版。独身男性を東山紀之、50代のセレブ夫婦を鈴木保奈美&益岡徹、40代の倦怠期夫婦を常盤貴子&田口浩正、30代の新婚夫婦を木南晴夏&淵上泰史が演じる。「バースデイプレゼント」の光野道夫が監督を務め、「世界から猫が消えたなら」の岡田惠和が脚本を担当。

あらすじ

ある出来事をきっかけに結びつき、年に1度集まっている3組の夫婦と1人の独身男性。今年も楽しい時間を過ごすはずだったが、1人の参加者の発言をきっかけに、それぞれのスマホに届く全てのメールと電話を全員に公開するゲームをすることに。後ろめたいことは何もないと言いながらも、実は全員が絶対に知られたくない秘密を抱えており、自分のスマホが鳴らないことを祈っていた。スマホに着信があるたびにパーティは修羅場と化し、事態は予測不能な方向へと転がっていく。

満足度

★★★★★
★★★★★

(4.5/5.0点満点)

鑑賞直後のtweet

ここから先はネタバレあり。注意してください。

感想(ネタバレあり)

面白かった!前のめりになってしまった。前評判は、シチュエーションコメディ。見てみるとむしろ会話劇に近い。ホームパーティの一場面を切り取った作品。私自身は演劇を観慣れているから、全く場転しなくても会話が興味深く成立していれば退屈はしないけれど、映画にもう少しダイナミックな表現を求めている人には退屈に感じるかな、という気もした。どちらかというと、演劇を一本観た、という感覚の方が近いかもしれない。

スマホをお互いに見せあう過程は、ちょっと無理がある感があるものの。冒頭から示唆されてて、後々明かされる「危機を乗り越えた仲」という設定があるので、まあそういう流れにもなるかな、という気になる。前半は割とコメディに軸足を置いているのだけれど、後半はシリアスな展開に。どちらのパートもテンポがよくて面白い。

前半のコメディは、田口浩正が中心。パラリーガルはカッコイイ、ってドラマ「グッドワイフ」あるいは「グッドファイト」を引き合いに出されながら、ネチネチ嫌味を言われる夫。不倫…というか風俗嬢?に手を出しているのがバレたり。あるいは妻の常盤貴子は、冒頭でパンツを脱いでるんだけれど、何故なのかが明かされてしまったり。あの、仁王立ちでスカート上げる、バックからの画は凄いよな。深刻なんだけれど、どこか笑ってしまう。

後半はシリアス。東山紀之が中心。ゲイを告白する悩みは、どこかで見た物語の影も感じつつも。「危機を乗り越えた仲間」に誰か異質の人が入ってきてしまう事に恐怖を感じるあたりは、とても共感出来る。鈴木保奈美と淵上泰史の不倫発覚、あまりにも安っぽいラブホ前の隠し撮り写真。妻の影に苦悩する益岡徹。結婚生活の平凡さを恐れているのに、どこか冷めた視点で全体を見ている、木南晴夏。コメディかと思ったら、シリアスな展開に流れていくのも面白い。

災害の時に出会った8人、っていう設定。この脚本は各国でリメイクされているらしいけれど、この設定は日本版ならでは?なのか。最終的に、みんながどうなっていくのか全く分からないけれど。バラバラになった8人を、再度くっつける方向性で終わっているのがよい。ひょっとしたら、いや確実に、木南晴夏と淵上泰史のカップルは離婚だろうけれど、それでも人生続いていくよね、的な終わり方が良かった。

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