<観劇レポート>Nana Produce「朝を纏う」

#芝居,#Nana Produce

【ネタバレ分離】昨日観た芝居、 Nana Produce「朝を纏う」の観劇レポートです。

公演前情報

公演・観劇データ

項目データ
団体名Nana Produce
Nana Produce vol.15
朝を纏う
脚本堀之内良太
演出浜谷康幸
日時場所2021/08/05(木)~2021/08/09(月)
劇場MOMO(東京都)

CoRich 公演URL

団体の紹介

ホームページに紹介は特にありませんでしたが、プロデュース公演を定期的に手掛けている団体のようです。

Nana Produce

事前に分かるストーリーは?

こんな記載を見つけました

朝願舞。戦後の復興を願い、いなくなってしまった人と、今一緒にいる生きている人と共に舞い、明日の朝を願えるようにと生まれた東北発祥の舞。そんな舞を続ける、今を生きている人々の物語。

ネタバレしない程度の情報

観劇日時・上演時間・価格

項目データ
観劇日時2021年8月9日
14時00分〜
上演時間95分(途中休憩なし)
価格3500円 全席指定

チケット購入方法

単体のWebからのリンクで申し込みました。
事前清算でしたので、指定された口座に送金しました。(三菱UFJ銀行)
チケットが郵送されてきました。

客層・客席の様子

男女比は5:5くらい。
様々な年代の人がいました。

観劇初心者の方へ

観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。

芝居を表すキーワード
・シリアス
・泣ける

観た直後のtweet

満足度

★★★★★
★★★★★

(2/5点満点)

CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
ここから先はネタバレあり。
注意してください。

感想(ネタバレあり)

交通事故で、記憶障害・・・直近の出来事の記憶が定着しない短期記憶障害を背負った女性が、たまたまイベントで「朝願舞」というダンスに出会い、そのチームに入れてもらい踊ろうとする。挫折して周りに迷惑をかけながらも、チームの絆を確かめながら舞を踊る話。

ここ2作観た劇団水中ランナーの作品が、好きで、堀之内良太の作品が気になっている。それをNana Produceで上演という事で、絶対観ねば…と思ったのだけれど。残念ながら、最後まで気分が乗らなかった。話が薄っぺらすぎて、これまでの作品との差に驚いた。

短期記憶障害の話、自分の中では、映画「メメント」とか、映画「50回目のファーストキス」とかを思い出すのだけれど、記憶障害での「現実的な生きづらさ」みたいなものが、かなり鮮明に、明確に描かれているものが多い。今さっきの出来事が思い出せないって、生きていくにはとてもストレスで、工夫が必要なはず。その中でもどう生きるのか…というのが、焦点になるように思う。

劇中の主人公、冒頭から、病気に苦しんでいるのは分かる。だけれどそれが何の病気なのかが、物語が進んでも一向に明かされない。結局、スポンサーが見に来る大事な見せ場で、踊れない事で初めて、短期記憶障害の事が明かされる。 …いやー、そもそもそこまでの過程で、周りの人気付くでしょ、というツッコミをせずにはいられない。録音やメモで補っている…という設定が繰り返し語られるけれど、正直なところ現実感がない。(「メメント」は、体に文字を書きまくって「忘れないように」していたのに、ダメだったわけで。)短期記憶障害が、途中から単に「可哀そうな人を作るための設定」に見えてくるのが、とても辛かった。この作品は、今回の公演のための書下ろしだろうか。だとすると、ここ2作で観た緻密な人間描写とは全く違う事に驚きを感じる。twitterをみていると、過去の作品の再演…を匂わす記載も見つけたのだけれど、劇団水中ランナー他それらしき公演記録は見当たらず。

キーになる舞「朝願舞」が実際に踊られるのが、舞台のラストのみ。ダンスのチームを描いているのに、どこかダンスをする現実味が無いまま、物語が進むのが勿体ない。途中で舞をある程度披露しておかないと、この子たちホントに踊れるのかな、と最後まで思ってしまう。出演しているのは、殆どが観たことが無かった役者さんだった。ただ、演技経験があまりないのか、演出が付いていないのか、会話のやり取りが終始不自然。その点も観てて辛かった。

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