【ネタバレ分離】 SPIRAL MOON「隕石」の観劇メモです。


もくじ
初回投稿:2026年06月14日 10時15分
最終更新:2026年06月14日 10時19分
公演前情報
公演・観劇データ
| 項目 | データ |
|---|---|
| 団体名 | SPIRAL MOON |
| 題 | 隕石 |
| 脚本 | 長堀 博士(楽園王) |
| 演出 | 秋葉 舞滝子 |
| 日時場所 | 2026/06/11(木)~2026/06/14(日) 「劇」小劇場(東京都) |
団体の紹介
劇団ホームページにはこんな紹介があります。
SPIRAL MOONの沿革
SPIRAL MOONは、多数の舞台に出演してきた秋葉舞滝子(2008年7月に秋葉正子より改名)が、1997年に設立した演劇製作ユニットです。演出は秋葉舞滝子が行い、公演ごとにベストマッチの役者をキャスティングしています。
1998年11月にプロデュース公演を開始、コンスタントに年1回の公演を積み重ねることで製作体制を固めていき、下北沢進出となる2004年からは満を持して年複数回の公演を行うようになりました。
丁寧な芝居作りが評価され、2004年11月に開催された第11回BeSeTo演劇祭(東京開催)参加団体に選出、2005年3月、10回目の公演となった下北沢「劇」小劇場での『あのひとだけには』で観客動員が1000人を突破し、勢いに乗って2006年4、5月に行われる第6回愛知県芸術劇場演劇フェスティバルの参加団体に選出され、一般審査員の投票の結果、グランプリを受賞しました。
秋葉舞滝子の演出
そのキャリアを役者からスタートし、演劇舎蟷螂を振り出しに第六感事務所等多数の舞台に出演、一方で写真家としての側面も持つ秋葉舞滝子。1997年にプロデュースユニット「SPIRAL MOON」を設立、以降は出演することよりも「演出」の側面に強くこだわり続け、2009年6月に20回目のセッションを迎えました。
秋葉舞滝子はいつも、毎日の生活の裏に閉じ込めている「想い」を探しています。失いたくないもの、かけがえのないもの、ゆずれないもの、守りたいもの…。普段は蓋をしている大切な想い、それを守り続ける勇気について、舞台作品の中で描こうとしているのです。そこに必要なのはドラマティックな構造やいたずらに観客の感情を翻弄することではなく、しっかりとした物語の中に垣間見えるちょっとした“仕草”や“呼吸”であり、その効果を巧みに織り込む演出手法を得意としています。
また公演を“セッション”と称するのに現れている通り、その舞台に共存する要素…脚本、役者、美術や音楽、照明、そして観客の呼吸まで含めたすべてが劇場空間というひとつの世界の中で豊かに息づいていくことをもっとも重視し、そこに導いていく演出スタイルを貫いています。想いが共鳴し、観る方の心にそっと染みこむ作品を…。
ともすれば疎かにされがちな細やかな演出の積み重ねが、世代性別を問わない層に幅広く受け入れられる作品として実を結んでいるのです。
What is SPIRAL MOON(秋葉 舞滝子 記)
1970年代の末、ピーター・カーンとスティーブン・ポンペアという若い2人の科学者が、オウムガイと月の公転周期に関する大胆な仮説を発表しました。オウムガイの1つの気包には約30本、すなわち月の公転周期と同じ数の成長線が刻まれていて、これは月の満ち欠けと関係するのではないかと考えたのです。
遙か昔、月が今より地球に近いところを短い公転周期で回っていたことはわかっています。オウムガイの化石を丹念に調べ、古いものほど成長線の数が少ないことを発見した彼らは、ここでちょっとした飛躍を試みます。
「オウムガイの成長線の数の変化を調べることで、月の公転周期の変化や地球から遠ざかるスピードを推定できるのではないか」
その結果は、これまで公表されていた数字の約17倍という驚くべきものでした。 世界で最も権威ある科学雑誌のひとつ、ネイチャーに掲載された彼らの論文は残念なことに、発表と同時に様々な反証によって否定されました。
けれど、数百mの深海を漂う美しい螺旋が、天空の、今このときにも地球から遠ざかっている月の歴史をそのままに記憶しているという説は、切ないまでに魅力的です。
私達も、この身体のうちに進化のすべてが刻まれた記憶の螺旋を秘めています。生命の本質がこの螺旋にあるのなら、記憶こそが生きるということなのかもしれません。
SPIRAL MOON-幻想のオウムガイ-はすべての物語をゆっくりと、そのからだに刻みながら静かに満ちていくのです。
過去の観劇
- 2025年06月20日 SPIRAL MOON「徒然なるままに… NOT TO BE, OR NOT TO BE…」
- 2023年06月18日 SPIRAL MOON「雨の世界」
- 2021年11月12日 SPIRAL MOON「たましずめ」
事前に分かるストーリーは?
こんな記載を見つけました
『隕石 ―あるいは、主よ人の望みの喜びよ―』は選択の物語です。
何か(それが形あるものでなければなお)を選ぶのはとても勇気のいることで、だからこそ自分とは勇気の結晶でもあって。
今を生きる私たちはいつか辿り着くどこかに向かってたくさんの選択を繰り返しながら、各駅停車の旅を続けていくのです。
行く道はきっと胸に灯る結晶が淡く照らしてくれるから。
ネタバレしない程度の情報
観劇日時・上演時間・価格
| 項目 | データ |
|---|---|
| 観劇日時 | 2026年06月13日 18時00分〜 |
| 上演時間 | 80分(途中休憩なし) |
| 価格 | 4500円 全席自由 |
満足度
(4/5点満点)
CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
感想(ネタバレあり)
隕石
久しぶりのSPIRAL MOON。この団体は、かなり感覚的な物語と、具体的な物語が交互にくる感覚。今回は感覚的な作品で、ストーリーを説明するのが難しいが…。
何年か前の「隕石」によって道路が寸断して、鉄道しか…しかも特急も急行も準急も止まらなくて、普通しか止まらない駅。町から出ようと電車を待っている女。ても電車は一向に来ない。仕事しているのだか何しているだかわからない"私服"駅員と話していたら…今度はやたら派手な"私服"税理士がやってくる。ある人が経験できなかった事を相続してほしい…と。相続するとそれは、夫が軽い癌にかかって、でもそれを打ち明けられない状況の記憶だった。その「何か出来たかもしれない記憶」は、ふとした瞬間に出会った誰かに受け継がれていく…と、書いてみても解釈にあまり自信がないけれど、どこか不条理劇なテイストも織り交じったお話。
「隕石」で隔絶してしまった町に、全然列車が来ない駅…。を、無理やり解釈して言語化することは、ともするとすごく野望な事なんだけど、あえてそれをしてみるなら…例えばコロナの蔓延みたいなことのかもしれなし、きっと日常に潜んでるちょっとしたアクシデントかもしれないし。そんな不意打ちで世界と隔絶した…かもしれない人が、ふとした時に見る光景は、実は意味のあるもかもしれない。…松任谷由実のやさしさに包まれたならに出てくる「目に映るすべてのことはメッセージ」…みたいな感覚だろうか。物語として、その願いみたいなものを、記憶を相続する、というファンタジックな仕掛けで言語化したのがこの作品かなぁ、みたいな事を感じる。…相変わらずにハイコンテキストで、理解に自信はないけれど。とはいえ「伝わったかもしれない何か」に思いを馳せると、しんみりとジワジワと来るタイプの作品だった。
横浜の劇団で度々拝見している中根道治が好演。自信が無かったり、すっとぼけた演技がビカイチだけれど、今回は私服駅員。悪い人ではないけれど、正体がよく分からない怪しい人、がピタリとはまっていた。



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