<観劇レポート>劇団スクランブル「Let’s split」

#芝居,#劇団スクランブル

【ネタバレ分離】昨日観た芝居、 劇団スクランブル「Let's split」の観劇レポートです。

公演前情報

公演・観劇データ

項目データ
団体名劇団スクランブル
Let's split
脚本坪井俊樹
演出坪井俊樹
日時場所2021/04/14(水)~2021/04/18(日)
スタジオ「HIKARI」(神奈川県)

CoRich 公演URL

団体の紹介

劇団ホームページにはこんな紹介があります。

・モットーは『最高の暇つぶし』
・誕生年月・・・2008年3月
・ジャンル・・・シチュエーションコメディ
・公演回数・・・20回以上
・団体所在地…東京都
・活動場所・・・横浜&東京
・劇団員数・・・8人

劇団スクランブル

過去の観劇

事前に分かるストーリーは?

こんな記載を見つけました

みんなで一丸となって大きな仕事をした後の何よりの楽しみは、
たくさんのお金を山分けする事だと思います。
みんなで頑張り、みんなで得たお金なので、
もちろんみんなで仲良く、正確に、平等に、
きちんと分けましょう。
それが例え違法で手に入れたお金であっても、みんなで仲良く、正確に、平等に、
きちんと分けましょう。

「精算してくれ」
「領収書、ある?」

ネタバレしない程度の情報

観劇日時・上演時間・価格

項目データ
観劇日時2021年4月18日
15時00分〜
上演時間90分(途中休憩なし)
価格3500円 全席自由

チケット購入方法

劇団ホームページのリンクから予約しました。
当日受付で、現金でお金を支払いました。

客層・客席の様子

男女は5:5くらい。
若い客層が若干多めですが、様々な年代の方がいました。

観劇初心者の方へ

観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。

芝居を表すキーワード
・シチュエーションコメディ
・笑える
・会話劇

観た直後のtweet

満足度

★★★★★
★★★★★

(5/5点満点)

CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
ここから先はネタバレあり。
注意してください。

感想(ネタバレあり)

強盗団?が犯罪を終えて、これから開業するボーリング場(その中の一人が、開業準備中)に、分け前をもらうために集う。この強盗団は、一人ひとりがプロフェッショナルで、今回の犯罪のためにチームを組んだ。なので、プロ意識は高いが仲がいい訳ではない。分け前、1人1億円をキャッシュでもらったらさっさと帰るつもりだったが、一人の男が「銃を調達したけれど清算がまだだ」と言い出す。それぞれ、未精算のものの言いあいになって、札束が動く動く。その中で、強盗一人一人の事情が垣間見れて、それがクスクス笑いを誘う…。そんなシチュエーションコメディ。面白かった。久々にコメディでここまで笑った。

未精算を名乗り出るあたり、繰り返し要素があって。後半、何となくループ・ルーチンの退屈さがちょっとあったように思ったけれど。かなり凶悪犯を犯してきたはずなのに、どうでもいい事で、あーだ、こーだと悩み、強盗団の中からカップル・元さやで付き合う出すやつにご祝儀払う・払わない、なんて話にもなる。人々が可笑しくて、見ててクスクス笑いが止まらない。強盗団の中で、それぞれが何の分野の「プロ」なのか、細かい説明はないものの、それぞれがそれぞれに個性的で、それが役者さんの個性と一致しているのが面白い。

セットがかなり、詳細まで創り込まれているのが効果的。60年代アメリカ風のボーリング場。ジュークボックスなんかがあって。そのセットそのものに意味はないんだけれど、なんか妙なアンマッチ感というのか、これからオープンするけど、まだ誰もいない場所、っていう空間の説得力がある。ジュークボックス、もう少し何かに使うかな、と思っていたのだけれど、あまり活用されていなかったのが残念。

セットのリアルさと呼応して、小道具のリアルさが、コメディを深いものにしている。札束のリアルさが何にも増して、物語を「真面目」に引き立てる。かなりの数の札束が、あっち行ったりこっち行ったり。これが、客席からは本物に見える。ひっとしたらあの札束、本物だったりして。そんな風に思ってしまうくらいリアル。

一人の男が、アイスピックを振り回しているんだけれど(…いや、舐めまわしているんだけれど…)その危なっかしさが、強盗団のやり取りに緊張感を引き締める要素になっている。(あと、ナイフも出てきた)。ボーリングの球が外れなくて、最後まで穴に指突っ込んだままなも面白い。

割とトツトツと語られるセリフ。最初はぎこちなさが気になったものの。後半になると、むしろ強盗団の人間関係の距離感と、コメディに必要な間を撮る手段になっていた。沈黙の時間、絶妙な間が、たまらい。「無症状かもしれないし」ってセリフとか、ケンカを始める2人に意味もなく、おでこで体温測定とか、コロナのおちょくり方も最高だった。

久々に笑いまくった。最高のコメディだった。