<観劇レポート>U-33project「燦々」
【ネタバレ分離】 U-33project「燦々」の観劇レポートです。
もくじ
公演前情報
公演・観劇データ
項目 | データ |
---|---|
団体名 | U-33project |
回 | U-33project実験的短編集 |
題 | 燦々 |
脚本 | 結城ケン三 |
演出 | 結城ケン三 |
日時場所 | 2023/08/16(水)~2023/08/20(日) 王子小劇場(東京都) |
団体の紹介
劇団ホームページにはこんな紹介があります。
U-33project とは
2015年8月に発足した演劇団体
読み方はユーサンサンプロジェクト 主宰は結城ケン三世の中で話題になる出来事、ニュース、思考は全て
「マジくだらない〇〇」からなるという考えの元に作品を提供
“笑いを取りにいかない笑い”のスタイルを基本に
日常、非日常にある不条理に様々な視点で噛みつき
ユーモアで真意を隠すスタイルによって
笑いの中に真面目なテーマを隠しメッセージを伝える
憂と遊が燦々としている作品を提供します
過去の観劇
- 2023年05月26日 U-33project「コスモポリタン」
- 2022年09月16日 U-33project×route.©️「真っ赤なブルー」
- 2022年06月25日 U-33project「もんくちゃん世界を救う」
- 2021年11月30日 U-33project「嫉妬深子の嫉妬深い日々」
- 2021年10月21日 U-33project「シャンデリヤvol.2」 ・・・つづき
事前に分かるストーリーは?
こんな記載を見つけました
◆ストーリー◆
暑い夏にお届けするちょっと涼しい短編集
『燦々』ユーモアで真意を隠す人生を歩んだ私の
コメディなのか、ホラーなのか、群像劇か
バリエーションに富んだ実験的短編集○其の一
【ワンダフルな人生】「私より辛い人生の人はいない!断言出来る!」
自分の人生に不満がある私
そんな私の目の前にある日神様が現れる「私は神様、願いを叶えよう」
私の幸せな人生がスタートする!
○其の弐
【謝ったら死ぬ病】私はすぐに謝ってしまう
自分が悪くても謝る。
自分が悪くなくても謝る。
謝ってしまったことに謝る。そんな私が診断された病気
“謝ったら死ぬ病”
どうやら今まで謝りすぎてしまったようだ
これから私は謝らずに人生を送れるのだろうか…○其の参
【意味不明】「なぜこの人は私なんかにこんなに優しくしてくれるのだろう?」
常に私が思っている疑問
何か得があるのか?
誰にでも優しいのか?
もしかして暇なのか?
ひょっとして私の事が好きなのか?
ネタバレしない程度の情報
観劇日時・上演時間・価格
項目 | データ |
---|---|
観劇日時 | 2023年08月16日 19時00分〜 |
上演時間 | 100分(途中休憩なし) |
価格 | 4000円 全席自由 |
観た直後のtweet
U-33project「燦々」100分休無
実験短編集。短編3本。前2本はU-33らしい青々しい作品。ただちょっとお話は詰め甘いかな。演出と女優さんの良さの方が目立つ。
3本目の2人芝居「意味不明」はあまり出会ったことないタイプの作品。少しクドさあるも、深イイ言葉のやり取りがとてもよかった。オススメ。 pic.twitter.com/cgw4YcOwNP— てっくぱぱ@観劇垢/3 (@from_techpapa) August 16, 2023
満足度
(4/5点満点)
CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
感想(ネタバレあり)
実験短編集ということで、概ね30分の短編が3本。上演順は、あらすじから変更になっていて、「謝ったら死ぬ病」「ワンダフルな人生」「意味不明」の順番。前2本は、U-33projectらしい、ちょっと青々しいお話だけれど。正直なところあまり記憶に残らず。三本目「意味不明」が、あまり観た事ないタイプの芝居で印象に残る。それぞれのメモ。
「謝ったら死ぬ病」
謝ったら死ぬ、怒ったら死ぬ…等々の病を抱えている人が集まってくる話なのだけれど。結末の落し方がちょっと意味が分からない。結局救われたのか、救われなかったのか。ごにょごにょっとお茶を濁されて終わった感じ。
「ワンダフルな人生」
自己肯定感全開…って事なのだろうか。話としては理解しているつもりだけれど、どうにもピンと来ない。主役を演じている岸鮫子の演技が、ハキハキしていて印象に残る。お話というより、途中からは彼女の演技を楽しむ方向に舵を切った。
「意味不明」
面白かった。いろんな解釈が成立しそうに思うが、私としてはおそらく、あなたと友達でいることの不思議、何故あなたは、私と友達でいてくれるのか・・・について、「私」が「あなた」に、内面的な問いかけをし続けている話なのだろうと思う。後半は、ちょっとくどいかなぁとは思うものの、相手の事を考えつつ、控えめに問いかける様が面白い。正に友達関係って「意味不明」だよなぁと思う。「あなた」を演じるU-33project常連の中村透子と、「私」を演じるチカナガチサトのキャラクター・声が合っていて、不思議な魅力を醸し出す作品だった。