2022年 勝手に観劇ベスト11

#芝居,#観劇総括,#観劇ベスト

誰にも頼まれていないけれど、2022年通年ベスト11。

2022年に観た芝居、162本の中から、私的なベスト11を選んでみました。

観劇リスト2022 162本

上半期ベスト13
下半期ベスト13

CoRich芸術アワードに投票もしています。 ⇒こちら
また、カンゲキ大賞の、一般投票、会員一次投票にも、上位5作品を投票しています。

11本にした理由:CoRichで10票投票権を頂きましたが、1演目CoRich登録がいため投票不可。
11位までを選んだのち、繰り上げて10票投票しました。

2022年ベスト11(順位)

【11位】メロトゲニ「銀河の生活」

本当に不思議な世界観。観終わった後にも書いているけれど、やっぱりどんな話だったのかがうまく思い出せない。生活感だけがとにかく印象に残る、不思議な作品でした。別の作品を観たい思いに駆られていて、次回公演が楽しみな団体です。

【10位】優しい劇団「どうしようもなく、別れ」

2022年の観劇初めとして、名古屋で観た作品。とにもかくにも、パワーと、演劇愛のこもった作品に圧倒されました。5月末に観た、「演劇の魔物〜女優、跳梁跋扈(リビングデッド)篇!〜」もよかった。年の後半は野外公演を重ねて、2023年はついに東京公演を決行する模様。これから楽しみにしたい劇団に出会いました。

【9位】キ上の空論「朱の人」

すごく嫌なものを観た・・・んですよね。この作品。今年は、演劇界のパワハラも問題になった1年でしたが、実はその暗い部分のすれすれの部分の事柄を、ある意味描いていたんじゃないかな、と思っています。表現することは、キレイごとでは済まない。そんな事を目の前に提示されて、正直目を背けたかったけれど、でも、「そんな事知っているよ・・・」と小さくつぶやくしかない・・・的な。スタオベの客席も、忘れられませんでした。

【8位】桐朋学園芸術短期大学演劇専攻「RENT」

少し迷いましたが、勇気を出して、この作品を選出。今年はRENTの来日公演もあり、観に行きましたが、学生の卒業公演のこの「RENT」の方が断然良かった。RENTという作品自体「生きる事の喜び」を表現している作品。生徒さんたちが余すところなく「今ステージに立てる喜び」を爆発させていて、それが「RENT」という作品のテーマとシンクロ率120%。コロナで、辛い学生生活が続いていたかもしませんが、その反動だったのかもしれません。とにもかくにも、感動しました。来日公演が、あまりにもチープに見えてしまった。日本語と英語を混ぜた歌詞も、最高に絶妙なバランスでした。

【7位】MCR「無情」

もう、この劇団からは逃れられないなぁ…という感じ。終わった後、感想が書けなくて、困った作品。この感情に、MCRっていう名前以外に、どう呼んだらいいのか、という気になります。ほんと、大好きです。

【6位】Peachboys「ちろうに検診」

なんというか・・・もう毎回ネタは似ていて、オチも同じなのに。何度でも観たい。楽しい。コロナの中で、作品のひた向きなお馬鹿さ加減に、ほんとに助けられました。終演後に第二部として「レビュー」を実施。後にYouTube配信されているのを、何度も繰り返し再生してました。頭真っ白になる馬鹿さがいい。女優さんがみんな魅力的なのもいい。

【5位】東京にこにこちゃん「どッきん☆どッきん☆メモリアルパレード」

私にとってはじめての、東京にこにこちゃん作品。ときメモの世界観で、とっても小さな恋愛感情に邁進する男の物語。なんて繊細な事を、大胆に描くのだろう・・・と、唖然とした作品。あの、保健の先生への想いって、とてもよく分かるんですよね・・・。この作品も、2位3位と迷いましたが、さすがに独占は・・・と屈折した順位付けになってます。

【4位】東京にこにこちゃん「ゲラゲラのゲラによろしく」

今年、最後に観た作品でした。正直、1位と迷いましたが、わずかな差で、「ワンス・・・」の方を1位にして。さすがに、にこにこちゃん2位3位独占はなぁ、と思ってこの順位にしました・・・というちょっと屈折した順位の付け方になってます。いや、2022年の東京にこにこちゃんは、すごかった。てっぺい右利きさんの演技も印象的でした。笑ながら、泣いてるのに、笑っていました。

【3位】シス・カンパニー「ショウ・マスト・ゴー・オン」

ビデオテープが擦り切れるくらい何度も見た作品を、まさか本当に舞台で観れるとは・・・。キャストは、小林隆以外総入れ替えだったのはちょっと残念でしたが、やはりピカ一のコメディ。三谷幸喜が代役として4役もこなし、12月26日の配信は、主役の鈴木京香の代役までする…という異例な状況でも、ショウを止めなかった事も、印象に残りました。

【2位】fukui劇「美々須ヶ丘」

fukui劇、2月に観た「母孵ル、」という作品もシニカルなコメディとして面白かったものの、12月に観たこの作品は、更に凄かった。一般的に「異常」と言われている事とどう付き合っていくのか。そして、それが日常を脅かさないようにするためにはどうするのか・・・みたいな事が詰まっていて。心地よい作品、という訳ではなかったのですが、心に大きな引っかき傷を残してくる作品でした。主演の2人、仙洞田志織と井上瑠菜の演技も、とても印象に残りました。

【1位】東京にこにこちゃん「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・バルコニー!!」

私にとって、にこにこちゃん2作目。・・・今年観た3作は、正直どれも甲乙つけがたい。でも、一番良かったのは?と問われるとこの作品。ラストシーン。ジュリエットが、ちゃちなやぐらの上から手を伸ばす。ほんとに、おバカで仕方ないロミオだけれど、嬉しそうに準備したヤグラの上から、お互いのてのひらが重なる。あの愛おしさは本物で。最前列で観ていて、思わずのけぞってしまったのを、今でも鮮やかに思い出すことができます。

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