<観劇レポート>青年団リンク やしゃご「てくてくと」

#芝居,#青年団リンクやしゃご

【ネタバレ分離】昨日観た芝居、 青年団リンク やしゃご「てくてくと」の観劇レポートです。

公演前情報

公演・観劇データ

項目データ
団体名青年団リンク やしゃご
てくてくと
脚本伊藤 毅
演出伊藤 毅
日時場所2021/04/17(土)~2021/04/30(金)
こまばアゴラ劇場(東京都)

CoRich 公演URL

団体の紹介

劇団ホームページにはこんな紹介があります。

劇団青年団に所属する俳優、伊藤毅による演劇ユニット。

青年団主宰、平田オリザの提唱する現代口語演劇を元に、所謂『社会の中層階級の中の下』の人々の生活の中にある、宙ぶらりんな喜びと悲しみを忠実に描くことを目的とする。
伊藤毅解釈の現代口語演劇を展開しつつ、登場人物の誰も悪くないにも関わらず起きてしまう、答えの出ない問題をテーマにする。

2014年、青年団若手自主企画伊藤企画を立ち上げ、三作品を上演。
2018年、青年団リンクに昇格。
やしゃごの由来は、「なんだかんだ、可愛がられると思って」。

青年団リンク やしゃご

過去の観劇

事前に分かるストーリーは?

こんな記載を見つけました

仕事場、私生活。ちっとも上手くいかない。私は他の人と何かが違う。
病院で検査を受けたら、ただの性格の問題と診断された。
僕は/私はどうやら『普通』らしい。
ここからどこに向かえばいいのか。
発達障害グレーゾーンをテーマに描く、青年団リンク やしゃご第4回公演。

ネタバレしない程度の情報

観劇日時・上演時間・価格

項目データ
観劇日時2021年4月22日
14時00分〜
上演時間115分(途中休憩なし)
価格3500円 平日昼割 全席自由

チケット購入方法

公演ホームページからのリンクで予約をしました。
当日、受付で名前を伝えて、現金でお金を支払いました。

客層・客席の様子

男女比は5:5くらい。
平日マチネだからか、40代upの年齢層が目立ちました。

観劇初心者の方へ

観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。

芝居を表すキーワード
・会話劇
・考えさせる

観た直後のtweet

満足度

★★★★★
★★★★★

(3/5点満点)

CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
ここから先はネタバレあり。
注意してください。

感想(ネタバレあり)

障がい者雇用を進めている、チョコレート工場。そこで働く軽度の知的障がい者二人と、周りの働く人々。特に、新入社員として入ってきたのに、仕事が上手くこなせなくて、自分自身が発達障害である事を疑い始める社員に焦点を当てて描く。

すごく緻密に描かれている演劇。役者さんも、さすが青年団で上手い。知的障害、特にADHDに関しては、ここ数年で社会的にも焦点が当たってきている認識なので、その現実みたいなものをタイムリーに見せられる感覚もある。

私自身も、ADHDを抱えている人と仕事したことがある。本人から相談されて、ミスが多いのをどうカバーしていくか(あるいは、仕事内容を代えるか)を考えた。・・・あるいは、身近に発達障害と分かる人がいた経験が無くても、「どういう訳か仕事ができない人」を同僚に持った経験がある人は多いと思うし、あるいは自分自身の注意力に「ADHDかも」という認識を持ったことがある人もいるかもしれない。

そういう障がい者雇用の現実と、障がいに認定されればある程度最低限「守られる」という事を"どう捉えるのか"、のテーマはよく分かるのだけれど。残念ながらどういう訳か、芝居を観ながら、特に何の感情も沸き起こってこなかった。・・・ひょっとしたら、こういう問題の存在すら知らない人が観れば、何か感じたのかもしれない。私自身がそれを考えたことがあるから、何も感じなかったのかも、という気もする。あるいは、その問題を浮き上がらせるための会話に終始しているから、特に何も感じないのが芝居の観方としては正解なのかもしれないものの、扱っている問題の深刻さに比べて、どうにも味気ない無味乾燥な感も拭えない。テーマに対するスタンスの端切れの悪さかな・・・、とも感じた。

女優さんの魅力が浮き立つ。ADHDに"なれなくて"悩む、石原朋香。距離感が微妙なジョブコーチ、とみやまあゆみ。直売店店長の、木崎友紀子、工場で働くルービックキューブ特異な井上みなみ、が印象に残り。そういえば、あだ名、何故に「ピッコロ」なんだろう。

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